易経を読む(六十四卦)

 

易はすべての現象を八卦で捉え、上下卦に組み合わせることにより、より複雑な現象とその変化推移を表すことができる。一つの形は常に同時にあらゆる形への変化の可能性を持つ。易は宇宙の多次元性のしくみを視覚的に捉え、文字によって具象化している唯一の体系と言ってもよい。爻辞に用いられる文字はこのことを掴むために欠かせざる存在となる。甲骨文及び金文の象意を正確に読み解くことで、卦と卦の繋がり、爻変の可能性をより正確に掴むことができるようになる。

 

現象世界は一つではなく、見る人見る角度によって無限大に広がりうるものである。易は変化の法則であり、あらゆる爻が変化しうる可能性を持つ。このことは我々が一つの出来事をあらゆる可能性を秘めた出来事として同時に体験していることを物語っている。爻辞で用いられる文字は、卦と卦、爻辞と爻辞の繋がりを発見する上で重要な糸口となる。文字の繋がりは易の多次元性を明らかにし、易解読のための極めて重要な手掛かりとなる。

 

易の面白さはある意味で正解がない所にあると言ってもよい。その変化推移によって解釈は無限に広がる。易は卦の形と爻の関係性によって、すべての現象を映し出す。易は波動の形を現わす。波動はいずれ結晶化して物質界に姿を現す。後天図は気の動き方を包括的に捉えた唯一の平面図である。この縦軸と横軸の交わりからすべての現象が生まれる。縦軸は不可逆的時間、横軸は可逆的空間となる。二つの軸の交わりによりエネルギーは発生し生命活動が始まる。

 

 

*甲骨文・金文の意味解釈は白川静氏編纂の「字通」及び「白川静著作集」を参照。

*易経解釈:浅沼 元世翬

 

 

 

上経

乾爲天

坤爲地

水雷屯

山水蒙

水天需

天水訟

地水師

水地比

風天小畜

天澤履

地天泰

天地否

天火同人

火天大有

地山謙

雷地豫

澤雷隨

山風蠱

地澤臨

風地觀

火雷噬嗑

山火賁

山地剥

地雷復

天雷无妄

山天大畜

山雷頤

澤風大

坎爲水

離爲火

 

 

 

 

下経

澤山咸

雷風恆

天山遯

雷天大壯

火地晉

地火明夷

風火家人

火澤睽

水山蹇

雷水解

山澤損

風雷益

澤天夬

天風姤

澤地萃

地風升

澤水困

水風井

澤火革

火風鼎

震爲雷

艮爲山

風山漸

雷澤歸妹

雷火豐

火山旅

巽爲風

兌爲澤

風水渙

水澤節

風澤中孚

雷山小過

水火旣濟

火水未濟

 

 

 

(浅沼気学岡山鑑定所監修)