八宮における九星の時間帯別象意

〔八宮における九星の時間帯別象意〕

 

   後天図における八宮には固有の役割がある。九星は八宮を遁甲しながら定位の象意に変化を加え、時に不安定化したエネルギー状態によって定位の象意を揺さぶり、時に吉神とともにその宮の象意を強化しながら潜在能力と多様性を発揮する。その一方で後天図における十二支は九星のように遁甲しない。十二支は地支と言われる通り、地球の土地のエネルギー状態を現わす。従って十二支は後天図における定位を動かず、作用範囲は限定的ではあるが明白性と具体性を持った働きとなる。

 後天図は光の波動構成の仕組みを現わすと同時に地球の波動環境を現わす。これは地球が光のエネルギー体であることを証明している。地球は24時間で1回転(自転)し、約365日で太陽の周りを1回転(公転)する。この正確な移動周期によって後天図は1日の時間帯と季節の循環を現わすことができる。

 後天図を地球の波動環境のしくみと見なすと、後天図の赤道すなわち震宮と兌宮の真ん中を繋ぐ横軸より上位部分は昼間となり下位部分は夜間となる。また赤道より上位部分を地上とし、下位部分を地下と見なすこともできる。地球に存在する生命体はすべてこの地球の波動環境に準じて動いている。従って我々生命体は後天図の八宮および十二支の示す時刻に合わせてエネルギー状態を変化させ、身体および精神の陰陽転換を行いながら動と静のバランスを保っている。

 八宮における九星の波動状態には一定の規則性が現れる。それは九星を3つのグループに分類することによってその特徴を掴むことができる。3つのグループとは147(一白水星・四緑木星・七赤金星)。258(二黒土星・五黄土星・八白土星)。369(三碧木星・六白金星・九紫火星)である。

   九星のエネルギー状態を最も安定化させるのは天道を伴う時であり、逆に最も不安定化させるのは破および五黄土星、そして五黄土星の反動エネルギーとして九星に現れる暗剣殺を伴う時である。3つのグループは八宮に同会することによってエネルギー的作用を明らかにする。具体的には八宮における九星の状態は身体及び精神への影響がどのようであるかを示し、さらに我々が八宮の時間帯をどのように過ごすべきかを示している。

 各宮に五行を当てはめ九星との相生相剋を調べてみると、必ずしも宮と相生の九星に天道が現われるわけではない。例えば一白水星が巽宮に同会する時、一白水星は水、巽は木であり、水生木ではあっても巽宮の一白水星は総じて状態が不安定であり時に破を伴う。また離宮の六白金星は離の火と六白金星の金で火剋金となるが、規則的に天道を伴いエネルギーは総じて安定する。坎宮の六白金星は坎の水と五行の金で金生水の相生となるが、暗剣殺や破を伴いエネルギー的には最も不安定化する。

   五行の相生相剋はエネルギーの方向性の順逆を現わすものであるが、年盤月盤に同会する九星と八宮との相性は相生相剋の視点では図れなくなる。九星を見る時の最も重要な視点は役割で見るということである。八宮に同会する九星にはそれぞれ固有の役割があると考える。九星は単体のみで成り立つものではなく、九星同士の配置そのものに特有の意味がある。九星は年月盤の中でどのような連携を築いているかを見ることがポイントとなる。

   八宮に同会する九星の状態を見ると、その時刻にどのような意味があるかを理解することができる。その宮にプラスの働きをする九星は一定の法則のもとに天道を伴い、マイナスの働きをする九星は一定の法則のもとに破や暗剣殺を伴う。この意味を考察することで九星の八宮における役割が明確化し、九星の気質をより多角的に見ることができるようになる。以下、年盤および月盤における九星の天道および破・暗剣殺の有無を八宮別に示し、その意味を考察する。

 

 

 

坎宮〔子の刻〕 

艮宮〔丑の刻・寅の刻〕

震宮〔卯の刻〕

巽宮〔辰の刻・巳の刻〕

離宮〔午の刻〕

坤宮〔未の刻・申の刻〕

兌宮〔酉の刻〕

乾宮〔戌の刻・亥の刻〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浅沼気学岡山鑑定所監修