離宮 午の刻

   離宮 午の刻(午前11:00~午後1:00)

 

 

天道と結びつく九星

〔147〕

離宮は頂点であるがゆえに謙譲の147は吉。中宮の369に思考の柔軟性をもたらす。離宮は拡張エネルギーによって分離を促すが147は結び・結合・和合をもたらす。147はいずれも和合の気質を含みながら離宮のエネルギーと相剋しない。一白水星の水は気化して拡散し、四緑木星の風と情報は拡散し、七赤金星は音や声を集めて拡声し、元素や分子を繋いで化合物の機能を拡張する。147は離宮の拡張エネルギーと坎宮の収縮エネルギー双方に順応する。147の本質は変性である。147は離宮と坎宮の対極的気質に対し自らの変性力をもって応じる。              

〔369〕

369はすべて光を放つ。光は最上位の離宮に適する。369は離宮の拡張エネルギーに与し、坎宮の収縮エネルギーに力を阻まれる。

 

破と結びつく九星

〔258〕

土は地面あるいは地中にあることによって安定し、地上の位置では崩れやすく不安定である。土は無反応と解体の気質を持ち、離宮の道義道徳や価値判断に関与しない。

 

暗剣殺と結びつく九星

〔四緑木星〕

離宮は明瞭明白。四緑木星の情報整理は吉。四緑木星の模倣・曖昧・迷いの気質は離宮に合わない。

 

〔解説〕

   離宮は理念・理想・規範・道徳の象意を持ち、価値観を定める宮である。147は離宮の気に柔軟性を持たせ、離宮の分離・離反の働きを緩和させる。一白水星は方針の一貫性を現わし、乾燥した土地に降り注ぐ慈雨となる。また離宮の採決に際し情状酌量を加える。水剋火の定理から一白水星の離宮同会は強い相剋が生じるものと考えられるが、一白水星は気化することによって上昇し、離宮の性質に順応して相剋の要素が減衰される。一方、火は下降することはない。九紫火星が坎宮に下降すると水剋火の強い相剋反応が現われ、坎宮の生体機能や臓器の働きに障害を及ぼす。

   四緑木星が離宮に同会すると暗剣殺を伴いエネルギーが不安定化する。離宮は分離に向かい四緑木星は結びに向かう。一方風の象意を持つ四緑木星は離宮の拡張エネルギーに順応して拡散する。四緑木星と離宮との相性には相生と相剋の部分がある。自然現象では中宮九紫火星の火に付随して生じる煙と臭いが四緑木星暗剣殺に当たる。あるいは九紫火星の花から出てくる香りも離宮の四緑木星の形であろう。離宮の四緑木星は情報をコントロールする。離宮の四緑木星には情報を世間に拡散させる働きがある。四緑木星の情報は真実である限り九紫火星の判断を正しくする。四緑木星には模倣・複製・誘導・情報拡散の働きがあり、真実が拡散されると覚醒に繋がり、真実が捻じ曲げられると誤った方向への誘導となる。このように離宮の四緑木星にはプラスマイナス双方の働きがある。離宮の四緑木星暗剣殺は規則的に天道を伴う。天道は離宮の道徳・規範・美に沿って四緑木星の能力を発揮させる。

 七赤金星が離宮に同会すると、欠損・省略の象意が要約・機転・智慧のプラスの働きに転ずる。また七赤金星には変性・化合・合成の働きがある。落雷は空気中の窒素と酸素を化合して窒素酸化物を生成し、植物の成長を促進する。この現象は中宮の三碧木星(雷)と離宮の七赤金星(化合・合成)との相互作用と考える。

   369に共通する性質は光である。三碧木星は雷光、六白金星は太陽光、九紫火星は燃焼光である。離宮には事実を明るみに出す役割がある。369の天道は真実に目覚めさせる覚醒の働きを促進する。

   土は離宮に合わない。土は地道の象意を持ち、地にあって安定する。また土は離宮の道理道義に関与しない。土は無為自然であらゆる価値に関与しない。258は離宮の働きを無効化し阻害する。

 

 

 

 

浅沼気学岡山鑑定所監修