2026年の動向

2026年 丙午 一白水星年

 

〔丙〕 

丙は五行火の陽気。めらめらと燃え盛る火であり明瞭闊達ではあるが、時に勢い余って苛烈となる傾向がある。火は正義を表し世の不正を火の力であぶり出す。丙は巽宮と離宮との境にあり、巽宮の従属から離宮の自立へ橋渡しする。これにより価値の重点は組織から個人へ移行する。火は能力の開花であり文化文明の開化を意味する。

 

 

〔午〕 

午は五行火の陽気。午は後天図において十二支の頂点である南天に位置し、上り詰めた気となる。寅午戌の三合は寅を生、午を旺、戌を墓とし、栄誉を得て不動の地位を築く。度量が広く決断力があるが、理想が高く現実性に乏しいという一面が現れる。午歳は午の旺盛な気により対冲の子に破という障害が入る。このため内面の抑圧、自己犠牲、憶測の誤り、公私混同が生じる。 

 

丙午はいずれも五行を火とする。火は最も明白な表現性と顕現性を持つ。火は闇を照らし、邪を祓う。従って2026年は世の隠れた問題や矛盾、隠し事が炙り出され、義をもって正しく裁かれる年になる。

 

 

〔一白水星〕 

 一白水星は五行が水であることから、目的をしっかり定めない限り右往左往する。午の一白水星年の五黄土星は現実離れした空想妄想や強欲が出やすい。このためモラルが問われるような出来事が起き、道徳、その国固有の伝統や価値観を崩壊させるような法の制定、条約の制定などが起きうる。また対冲の六白金星には暗剣殺が付き、六白金星の働きを不安定化させる。

 六白金星には真正の六白金星と俗世の六白金星がある。真正の六白金星は万民のための公益を目指し、俗世の六白金星は組織の利益や我が身の利益を目指す。六白金星はエネルギーそのものであり、エネルギーを万物に平等に与える源である。光を放つ太陽は六白金星にあたり、太陽は万物を育て、見返りを求めない。このように与える一方の立場を貫くものが真正の六白金星であり、利害に絡み私欲を求めるものは俗世の六白金星となる。

 2026年は真正の六白金星と俗世の六白金星の振り分けが起きる。俗世の六白金星はここから衰退を明らかにし、真正の六白金星は国民の支持を得、国民に守られながらその力を温存させる。

 六白金星は公の気であり、十二支子は私の気を旺盛にする。このことから、2026年は二つの気が相剋を起こし公私混同が起きる。特にお金の使い方にその特徴が現れ、隠れたところで公金を私的に使用する事件が増える。六白金星は国費国富を意味するため、暗剣殺により大きな国費を投じる出来事が起き、政治においては国益を仕損じる政策の施行が起きうる。

 また個人事業主および企業は資金繰りの悪化により破産が増えることが予測される。2026年はこうした傾向が特に強く現れる年で、公の立場のものが私欲の罠にはまり、縁のない財産を吐き出さざるを得なくなる。

 2026年は総じて個人の思惑や欲は通りにくく、特に長期に及ぶことを始めると周囲の協力を得られず破綻する。一方時代の流れに準じ、家族や仲間と共同で進めることは天道の助けを得、活路を見出す。すなわち利害に絡まず動くことに天道の助けがある。

 2026年の年盤で天道を伴う九星は艮宮の四緑木星と坤宮の七赤金星である。四緑木星は良縁をもたらす波動であり、艮宮はその良縁を繋ぐ。七赤金星は癒し、励まし、喜び、福をもたらす波動であり、坤宮は家事を整える。2026年は良縁を繋ぎ、家事を整えることが天の道となる。家事とは国においては内政であり、組織においては人事および労働環境、家内においては衣食住の安定、家族の連携となる。艮宮の四緑木星天道および坤宮の七赤金星天道は、家族や仲間との連携、チームワークによって活路を見出すことを示している。

 

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 三国志に次のような場面がある。馬謖(ばしょく)が軍師諸葛亮の指示に背き山頂に陣を敷いた話である。副将の王平はこれを諫めるのであるが馬謖は聞き入れない。この布陣は兵法においてご法度の形であり、案の定山に登った劉備軍は水を断たれ、呉軍の火攻めに遭いほぼ全滅した。この話の教訓が午の一白水星年に通じる。理に走り過ぎ、現場感覚を軽んじ、仲間との協調を軽んずると、結果的に多大な国益と富を失うことになる。一白水星の軍師すなわち為政者のトップは、国の岐路に当たり、私益から離れ公益のために舵を取れるかが問われる。誤った判断をすれば国益公益を大きく損なうとともに、自らの基盤も失うというのが2026年の訓戒である。

 

 

〔147の年の特徴〕

 

 147とは一白水星、四緑木星、七赤金星である。この3つの九星が中宮に同会する年は前年258(二黒土星・五黄土星・八白土星)で変革したことを軌道に乗せる役割がある。従って147の年は世事の大きな流れとして、変革や改革、人事の大きな入れ替えには適さない。2025年は世界の政治および経済のしくみが大きく変わる年であった。この流れを汲み、これを内部に浸透させ、組織化することが147の年の課題となる。2026年は一白水星がまとめ役となり、四緑木星が外部との折衝および繋ぎ役を果たし、七赤金星が内助の功を果たす。組織においてはチームワークと連携を大切にし、国においては内政を固め、組織や企業においては人事を固め、家族においては家事中心に立ち回り、守りを固め生活を組み立てていくべき年となる。

 

 

〔2026年の世界の動き〕

 

①    社会の価値観、生き方の価値観、既成概念が根幹から覆される。

②    政府、行政の権威が失墜し、国家の存在意義が問われる。

③    権力者の一存によって国益が大きく損なわれる。

④    国益を損なう政策が明確化し、政治家の思想信条が問われる。

⑤    国民が政策決定に携わる形が組織化され、民意に沿わない政策は

       通らなくなる。行政は民意に従わざるを得なくなる。

⑥    重要条約の締結と国家間の連盟連合の動き。

⑦    独裁の孤立化。

⑧    重要な国家プロジェクトが利権のために制約あるいは凍結される。

⑨    軍備拡張と財政破綻。

⑩    政治家の公私混同による収賄、横領、天下り斡旋。

⑪    私有財産の公的管理への動き。

⑫    企業、市町村の合併吸収。

⑬    公益に反し真実を歪める企業は国民の支持を失い没落。

   公益に与する企業は国民の支持を得て業績を伸ばす。

⑭    大企業倒産による公費投入。

⑮    自己破産の増加。

⑯    農家の収入安定と自給率向上へ行政の方針が切り替わる。

⑰    次世代型ネットワークの構築によりSNSが急速に進化発展する。

⑱    AIの進化と定型業務の自動化。

⑲    SNSで価値観を同じくする者が結束し組織や企業の力を凌ぐようになる。

⑳    家計を助ける政策の実現と家事を助ける技術の発展。

㉑  家族、組織、共同体の結束が国家の混乱を救う。

 

 

 

 

浅沼気学岡山鑑定所監修