十二支と十二音の繋がり

十二支と十二音には相関関係がある。後天図における十二支の配列に倣い、十二音のA-卯から、A♯-辰、B-巳、C-午の順で十二音を一円上に並べてみる。この配列で互いの波動の特徴を比較すると、その特徴がぴたりと一致する。

 

卯は後天図における震宮の位置となる。震は雷の象意で、雷は音、振動を意味し、人の行動を奮い起こす波動となる。これに相当するコードがAAはオーケストラが演奏前に音合わせに使う基準音で、Aの音は最も空間に響き渉る波長となる。それは卯が後天図の東の位置にあたり、ここが西の酉と結ぶ地平線を意味するからである。震宮は音が四方八方に広がる空間で、音楽のライブはこの震宮の空間的特徴においてはじめて効果を発揮する。さらに震宮には不特定多数の人が集まり、感動を共有するという特徴が現れる。つまりA及び卯は自由な空間に一番なじむ波動で、その振動が最も強く耳に響くことが気学によって説明できる。それ故にAを主調とする曲にはヒット曲が生まれやすく、大衆に及ぼす影響力も大きい。このように他の音と十二支も、波動の特徴において完全な相関関係を見ることができる。

 

ところでA440Hzが基準であるが、444 Hzで調律する考え方もある。それはA444Hzにすると、もう一つの重要な基準音であるCが丁度528 Hzとなるからである。528 Hzはソルフェジオ周波数でもよく知られている音で、理性、理想、無限の可能性を表す。C(ハ)に該当する午は十二支の中で最も高い離宮の位置となり、同じく理念、理想、格調を追い求め、自我の強い性格となる。ハ短調の代表曲であるベートヴェンの交響曲第5番「運命」は、午の理想と現実との隔絶から生まれてきた命題と見ることもできる。あるいはチャイコフスキーの弦楽セレナーデハ長調を例にとっても、その荘厳且つ格調高い響きに午の特徴がよく現れている。午は後天図における天に位置し、神聖なものに繋がる意思を示す。528Hzも同様天性に直結し、午という気質、Cの持つ曲調を反映する周波数と考えられる。

432hz、440hz、444hzの気学的見解

 

 

                

 

十二支には三合(さんごう)という最も波長の合う組み合わせがある。例えば卯は未と亥と三合である。その他には(申・子・辰)(巳・酉・丑)(寅・午・戌)の組み合わせがある。この組み合わせに入る十二支同士は波長がぴったり合い、相性としては最も理想的な組み合わせとなる。次のpdf 十二支十二音対応表.pdf 」 の配列図において、丁度正三角形に当たる組み合わせが十二支三合に当たる。この三合の位置に当たる十二音の周波数は凡そ1.26倍で繋がる。ちなみに卯・未・亥の三合を十二音に置き換えるとA(440Hz)・C♯(554Hz)・F(698Hz)となり、それぞれの倍率を見るとC♯はAの1.259倍。FはC♯の1.259倍。FはAの1.586倍となるが、Aを倍音にすればAはFの1.26倍となる。この倍率は長3度の音程となる。

 

ところで「十二支十二音対応表」で示した正三角形に該当する十二音は協和音の組み合わせにはならない。例えばドミソはCEGでありCEG♯ではない。ドミソの周波数比はCとEが1.26倍。EとGが1.19倍。CとGが1.5倍となり、三音が均等な倍率ではないため正三角形にはならない。これに対し十二支三合に該当する十二音同士は1.26倍で繋がり、正三角形の波動域に入る。

 

我々が生まれた時に決まる本命及び月命の十二支は、本命であればその年の何月に生まれたかで波動が変わる。さらに月命であればその月のどの日に生まれたかで同じく波動が変わる。本命及び月命の十二支は特定の周波数ではなく波動域で捉えたほうがよい。従って十二支三合の波動倍率は1.25または1.5倍前後となり、その波動域に入る関係を三合と考える。

 

                

 

十二支三合は等しい倍率で結ばれた安定的な波動の組み合わせである。そうであればその人の本命及び月命の十二支三合に当たる音を聴くと、体と精神の波長に共鳴するはずである。実際三合に当たる音を主調とする曲を聴いてみると、三合音が体に心地よく響き共鳴していることがわかる。気学では十二支三合がもたらすプラス効果はとりわけ大きい。すべてにおいて三合は最高の効率効果をもたらす。ならば三合音も同様に体と精神の波長を整え、それぞれの三合がもたらす特異なエネルギーを発揮することができるだろう。

 

因みに私の本命及び月命の十二支は未と亥であり、未と亥は卯と三合になる。未はC♯。亥はF。卯はAである。私はこれら三つの音を主調とする曲あるいはこれらの音が印象的に用いられている曲を聴くと、心と体が自然に反応し、時に意欲的になり、時に安らかになり、時に勇気づけられたような気持ちになる。三合音は本命の十二支でも月命の十二支でも同じように心地よく響くが、本命の十二支は全体的な歌唱力においてより強く体感でき、月命は声質、精神性、音楽性など、より次元の高い領域において強く共感することができる。

 

                

 

三合音による心と体へのエネルギー効果を考えると、音楽による波動調整の可能性が開かれる。この場合その人の体の特性を考慮し、その人に最も心地よく響く調性や音を波動の観点から選ぶことができるだろう。一方でその人にとって波長の合わない音の組み合わせもある。この関係に該当する音が主調の場合、たとえ推薦曲といわれるものでも個々人によって好き嫌いが生じてしまう。私が考える気学的な音楽療法は、その人の生来持っている波動すなわち本命及び月命の十二支三合音に準じた曲を聴き、協和音から得られるエネルギーを取り入れ、心と体のバランスを取り戻そうとする試みである。

 

 

三合は最も安定する波動の組み合わせであり、ここから最大のエネルギーが生まれる。三合に該当する音との共振はその人が生来持つエネルギーを引き出し、心と体の波動を整える。三合の十二支の人同士は最高の効率で仕事をこなし、乱れた波動を矯正し合う。音楽も同様。三合は最高の対象性を持ち、精神の安定性をもたらす。

 

 

 

(浅沼気学岡山鑑定所監修)