外の世界は答えを知らない

離宮の知と坎宮の情は人の背骨を作る。これが自立心となり、一人で考え一人で歩いていけるエネルギーを作る。離宮は道義心、道徳心を作り、坎宮は情緒、人情、思いやりを作る。気の世界は縦軸と横軸の気の交差によって出現する。縦軸は離宮と坎宮、横軸は震宮と兌宮。この縦と横の軸が直角に交わったとき、生命エネルギーは発生する。

縦軸は重力を現わし、横軸は電子の動きを現わす。電子は自由意志を作り、拘束をもたらす縦軸の重力場を通過することによって、エネルギーとなり、意欲、意思、行動が生まれる。

波動の世界には波動の低い次元と波動の高い次元がある。この低い領域と高い領域を繋ぐ中央の波動領域が相対的に生じてくる。宇宙はすべてにおいて末端と中央を作る。中央はエネルギー発現の場であり、ここに生命の本源が宿る。易は中を貴ぶ。中にこそ生命の本源がある。

命運には三つの段階があり、気学では低周波数域の本命、中波動域の月命、高波動域の日命に分類する。この三つの命運を束ねる波動が中央に位置する月命である。本命は物質世界を現わし、月命は精神性を現わし、日命は感覚世界を現わす。これによって精神性が命運の主軸であり回転軸であることが分かる。

命運を作る波動展開図を後天図と言う。この後天図の中で縦軸に位置する離宮と坎宮が精神性を築き上げる。坎宮は自分という意識を発現し、ここに情が宿る。生命意識は坎宮の情から始まる。これに対し離宮は客観性を担う。つまり自分という存在を外から見る視点を作る。それは自分以外のものを見る視点でもある。このようにして離宮は自分と自分以外のものという分離意識を作る。この離宮と坎宮は表裏一体に動き、宇宙の仕組みはそのどちらにも偏らない状態を作る。

道義と情は人の気骨を作る。道義と情は正直であることによってはじめて力を発揮する。外側で起きていることを正しく見、内側にある思いを正直に表す。道義と情を蔑ろにすると、気骨がなくなる。気骨がなくなると、外から与えられるものに頼るようになる。それは自分という中心軸でないものに身をゆだねることになる。他人軸で生きる者はすべてにおいて外からくるものによって考え、判断し、これを信奉する。

国が作った価値観、組織が作った価値観、世間が作った価値観、時代が作った価値観。これらのものはすべて自分の中心から来たものではない。情報も、知識も、答えも、肩書も、地位も、名誉も、財産も、それは外から来たものである。これは中ではなく外側である。離宮と坎宮の縦軸から湧き出てくる価値観こそ中であり、月命に宿る精神性こそ真の中を担う。外の世界は答えを知らない。自分の内だけが答えを知っているのである。

 

 

 

 

浅沼気学岡山鑑定所監修