ケイ素 Silicon Si
ケイ素は地殻において酸素に次いで質量の多い元素となる。ケイ素は体の重要な臓器に含まれ、また食物繊維の大部分を占める元素でもある。ケイ素は六白金星の気質を現わす部分もあるが、総合的には一白水星の元素であると考えられる。一白は三碧木星および六白金星双方と相生で繋がるため、双方の九星の働きを引き出すことが可能となる。ケイ素は一白の元素として、成長を担う三碧と収量を担う六白を繋ぎ、双方の能力をバランスよく引き出すことのできる元素である。
〔石英・水晶〕
ケイ素は石英・水晶の大部分を構成する元素である。石英は白色・灰白色、水晶は透明色である。これらの色は一白水星に該当する。尚、六白金星も白色の気質を持つが、後天世界の六白の基本色は赤黒色と捉える。水晶はクオーツ時計にも利用される。透明度の高い宝石類は六白の象意であり、時間を正確に刻む働きは一白の象意である。
〔気化と吸着〕
二酸化ケイ素の微粒子で構成されるシリカゲルは乾燥剤として用いられる。水蒸気は二酸化ケイ素が形成する微細な孔の内側に吸着する。孔は一白水星の形であり、六白金星には一白の水を吸着する働きがある。六白金星の熱は一白水星の水を蒸発させ、三碧木星は運動による体熱で水分を発散させる。但し単体の元素として乾燥をもたらす働きは六白の方がより強くより直接的である。
〔断熱・吸音〕
二酸化ケイ素から作られる素材は吸音材、断熱材として用いられる。この性質は一白水星または七赤金星が担う。
〔骨形成〕
ケイ素には吸収されたカルシウムを骨芽細胞にして骨形成に役立て、コラーゲンを増やし皮膚の弾力性や骨質を高める働きがあると言われる。また体液を酸性体質からアルカリ体質に変える働きがあるとも言われる。骨関節の強靭性は三碧木星が担い、内部組織を強くする成分は一白水星および六白金星が担う。また一白水星は体液をアルカリ性に傾かせる。ケイ素はカルシウムより骨を強くするとの報告がある。
〔植物に含まれるケイ素〕
植物に含まれるケイ素は食物繊維として腸内環境を整え、血管の老化を防ぎ、コレステロールを排出する作用があると言われる。血流や糖・脂肪の代謝は震宮の一白水星と三碧木星との連携で行われる。
〔イネの生育と収量に及ぼす影響〕
ケイ素はイネに多く含まれ、その生育に大きな影響を及ぼす。ケイ素が不足するとイネは倒れやすくなり、病害虫に対する抵抗力も弱くなる。さらに光合成能力が低下することから生産量が著しく低下する。三碧木星は元来細菌の繁殖を抑える力があるが、病害虫の発生については三碧木星と一白水星とのバランスによって決まるところが大きい。茎の成長は三碧が担い、光合成能力は光と鉄を意味する六白金星が担う。
〔活性酸素生成の促進〕
ケイ素はいもち病の病原菌感染時に活性酸素を生成し、病原菌感染に対する抵抗性を促進するとの報告がある。坎宮の六白金星暗剣殺は活性酸素によるストレス状態を現わす。活性酸素は六白金星(酸素)から派生するものであり、これはプラスにもマイナスにも働く。イネに施用したケイ素は活性酸素を感染防御として有効活用している。これは一白のケイ素が六白の活性酸素をプラスに利用した形として捉えることができる。
〔じん肺〕
ケイ素を含むシリカの粉塵を吸収し続けるとじん肺の発症に繋がる。兌宮および乾宮へのダメージは肺などの呼吸器障害に繋がりやすい。三碧木星および六白金星は兌宮および乾宮に同会するとエネルギーの過不足が生じやすく不安定化しやすい。また一白水星は震宮に同会すると暗剣殺を生じ、その障害は対冲の兌宮(呼吸器)に及ぶ。肝臓および肺の線維化は一白の過剰による関連臓器への障害として捉えることができる。
〔ケイ素を含む食品〕
ケイ素はヒジキ・昆布・わかめ・もずくなどの海藻類や抹茶に最も多く、パセリ・こんにゃく・セリ・きゅうり・にんじんなどの野菜、その他牡蠣、豆腐、納豆などにも含まれ、主食の白米にも微量に含まれる。
浅沼気学岡山鑑定所監修

