坤は十年

坤には何々のためにというものが必要ない。ただ本能的にそれができる。ただ坤のみが無心にそのことを続けられる。何かのために動くのではないから無心でやり続けることができる。坤には十年という意味がある。ある時植えた小さな苗木が十年後に実を実らせる。果樹は植えてから数年ではほとんど収穫には至らない。すぐにでも成果を求める人はこの”十年”が我慢できない。坤は目標、評価、成果から隔絶したところにある。だから十年かかろうが気にならない。坤には忘れる、無頓着という意味がある。すべてのものが黙して動かない坤に養われている。

 

 

 

(浅沼気学岡山鑑定所監修)