家族的連携を築く九星のグループ
気学でいう変化ラインとは坤宮・中宮・艮宮を結ぶラインのことを言う。この変化ラインでは五行土気の陰陽転換によって運気の転換が起きる。これは陰陽のずれを修正しエネルギーのバランスを取るためである。この働きによって宇宙の気は調和と永続を保つ。
二黒土星は坤宮を定位とし、八白土星は艮宮を定位とする。二黒土星と八白土星はそれぞれの定位に同会すると意外にも十二支によるエネルギーの不釣り合いによって不安定化する。さらにこの二つの九星は定位の対冲に同会すると暗剣殺によって気質の逆転が起き、本来とは反対の立場に立たされ力を発揮しづらくなる。
土とは陰陽の転換を為すものである。坤は物事を終わらせ、役に立たなくなったものを解体し再生させる。艮は坤とは逆で物事を継続させることを本望とし、新たなものを加えながら新旧の交代を図る。艮の目的は継続であるから、バランスを回復するためには適者に引き継ぐことが理想となる。
変化ラインに最も相性の良い九星は147すなわち一白水星、四緑木星、七赤金星である。147が坤宮中宮艮宮に同会すると家族的な連携を発揮し、協調性を保つことで運気は安定する。ここでは障害をもたらす気が生ずることなく、むしろエネルギーを活性化させる吉神を伴う。吉神とは九星の能力を活性化させるエネルギーである。その中でも天道は運気の安定と能力開花に最も大きな貢献をする
九星の遁甲では258すなわち二黒土星・五黄土星・八白土星のグループは物事の始まりと改革を意味する「生」の位置に属する。季節では2月、5月、8月、11月を受け持つ。次に147はものごとの継続と発展を司る「旺」に属する。季節では3月、6月、9月、12月を受け持つ。次に369は物事の締めくくりと、転換、交替を意味する「墓」に属する。季節では1月、4月、7月、10月を受け持つ。この生旺墓のリズムが暦の循環の基礎を為し、九星の遁甲を形作る。
147の継続と発展は従の気質によって可能となる。一白水星は水であり、重力に従って動き、環境条件によって形態を変化させる。また一白水星は結合の気質によって四緑木星と七赤金星を変化ラインにおいて強固に束ねる。四緑木星は風であり、外界の状況に従って動くしなやかさがある。四緑木星のもととなる易の巽は二人の巫女が神前で舞を舞うことを意味し、ここにも歩調を合わせて動く気質が現れる。七赤金星は沢であり、水を溜め、必要な量を各々に提供する。七赤金星は自らの気質を変容させ外界の環境状況に合わせる。
坤宮及び艮宮は気学では家族を意味する宮となる。その背景には二黒土星の母性と八白土星の父性の気質がある。147は家族的結束力を築きチームワークで動く。この気質をもって変化ラインの役目を確実に果たす。吉神はその九星が本来の能力を開花させ、その宮の本来の役目を明確に果たす九星に降臨する。九星の力を存分に引き出す天道は変化ラインの147を助け、その安定を強固にする。
二黒土星と八白土星が定位および定位の対冲においてエネルギーを不安定化させる理由は土の陰陽混淆にあるが、もう一つの重要な要因は坤宮艮宮に互いの立場を入れ替えさせる働きがあるからである。坤宮は母性の宮であり、母が子のために自己を犠牲にして守る。艮宮は父性の宮であり、父が子に生きるための知恵と技術を教え自立を促す。この二つの宮は無償の養育を背負う。土は環境変化に応じて陰陽を転換させる。父が母の役目を担うこともあれば、母が父の役目を担うこともある。
土は見返りを求めず無償で働く。この気質に則り、親子はお金のやり取りを必要としない。土は利害に絡まない。この気質がなければ親が子に対し養育の力を発揮することはできない。
258は変化を司る一方で、現実的には変化への対応力が弱い。一貫した方向性を持たないため、その時その場の状況に動かされる。これは究極の従である。土の気が自ら意思表示をすれば五行のバランスは立ちどころに崩壊する。土は進行と後退、上昇と下降のように、逆に動く気を入れ替えながら常に陰陽のバランスを取る。土は変化に疎いのではなく、変化を作り、変化に合わせ、変化に耐え、変化の犠牲を請け負っているのである。
147は変化に強い。その根源には147の合わせて動く気質がある。これは坤宮と艮宮における変化対応の理想形と言える。但し家族の繋がりは147の力だけでは成り立たない。ここに土の無償で動く気質が必要になる。この基盤がなければ147の家族的連携は成り立たない。147は坤艮の気の断絶を防ぎ、その弱点を補う。これにより物事の持続を作り、家族のみならず国家その他すべての組織の安定に寄与している。
浅沼気学岡山鑑定所監修

