水素 Hydrogen H
水素は三碧木星の気質を持つ代表格の元素である。地球表面において水素は酸素、ケイ素に次いで多く存在し、宇宙空間においては最も豊富に存在する元素である。三碧木星の定位は震宮であり、震宮は移動可能な無限空間を現わす。水素は同じ温度ではすべての気体の中で一番大きな分子速度を持つ。また水素は気体の中で最も軽い。これらの特徴はすべて三碧木星の特徴を現わす。
水(H2O)は三碧木星の水素と六白金星の酸素との化合により生まれ、水の分子の形は易の坎☵の形に準ずる。坎の中央の陽爻は剛を表す六白であり、上下の陰爻は柔を表す三碧である。一白水星(水)は相剋の関係である三碧(木)と六白(金)を繋ぎ、H(三碧)とO(六白)は化合してH2O・水(一白)となる。一白は三碧と六白双方に相生であり、相剋の三碧と六白を繋ぐ役割を担う。
〔酸性をもたらす元素〕
水素イオン(H+)は陽子(プロトン)であり酸性の源となる。水素イオン濃度は酸性度を表すPHとなる。PHの中性は7であり、7より小さい水溶液は酸性となり、7より大きい水溶液はアルカリ性となる。酸性は三碧木星の気質が旺盛と考え、アルカリ性は三碧の気質が抑制された状態と考える。震宮の一白水星は三碧の過剰を抑制する働きがある。このことから一白の気質が強くなるに従いアルカリ性へ移行するものと考える。
〔冷却効果〕
水素は熱伝導率が大きく冷却効果に優れる。冷却効果は震宮における一白水星の働きである。
〔燃料としての水素〕
水素と酸素が化学反応すると水となり、この過程で電気と熱が発生する。このエネルギーを燃料電池として用いることができる。三碧木星は気学的には動力であり、三碧が定位とする震宮はエネルギー発動の場である。
〔DNA二重らせん構造と水素〕
水素はDNA二重らせん構造の安定化に寄与する。緩やかな水素結合は切れやすい結合となる。この性質により二重らせんはほどけやすく遺伝子複製に都合がよい。三碧木星の気質は束縛を嫌い、切れやすく離れやすい。
〔水素と炭素の重要性〕
水素の重要性と普遍性は気学が用いる後天図からも説明することができる。三碧木星は後天図の震宮を定位とする九星である。震宮は七赤金星が定位とする兌宮とともに後天図の横軸に位置する。二つの宮の意味は宇宙における無限空間、地球においては地上を現わし、普遍的に存在するものという特徴が現れる。震宮は動力を生み出し、兌宮はその動力の供給源となる。三碧木星の気質を持つ元素は他にもいくつかあるが、宇宙の中で最も多い水素こそが三碧の気質の根源を現わし、そのエネルギーとしてのポテンシャルを示し得る。三碧(H)と七赤(C)は化合物の基軸となる組み合わせであり、生体においてはエネルギー生成と代謝に寄与する。
浅沼気学岡山鑑定所監修

