フッ素 Fluorine F
フッ素の生体反応を見ると概ね震宮における一白水星の働きが現れる。フッ素は総合的には三碧木星との結びつきが強い一白水星の元素と考える。フッ素ガスの化学作用は非常に強く、窒素以外のほとんどの元素と直接反応する。フッ素の実質的な働きは震宮において特徴的に現れる。特に震宮の一白はエネルギー的に不安定で過剰になると毒性を発揮するが、正しい用途、適切な量と頻度であれば、生体にプラスの作用をもたらす。
〔炭素との結合〕
フッ素と炭素は結合力が強く、代謝の安定度が増すため創薬に利用されやすい。フッ素は一白水星の気質を持ち、炭素は七赤金星の気質を持つ。一白と七赤は相生で、兌宮において先天と後天の深い繋がりがある。また一白水星、四緑木星、七赤金星は安定的な連携力と結束力を発揮する。
〔虫歯予防〕
フッ素は抗菌作用があるため虫歯予防に利用される。細菌は一白水星の気質を持つため、一白の動きを一つの方向に制御する三碧木星の働きを抗菌作用と見る。震宮における一白水星暗剣殺にはプラスとマイナスの働きがあるが、抗菌作用はこのプラスの働きと考えられる。またフッ素は歯の再石灰化を促しエナメル質を補修する働きがある。石灰化は一白の働きである。
〔神経毒性〕
フッ素は胎児の脳神経系発達や妊娠中の母体への影響があるとの指摘がある。一方でこれを否定する見解もある。一白水星はシグナル伝達、シナプスの働きを司る。また一白は胎児、小児、妊娠、生殖を意味し、細胞分裂を司る。震宮における一白は制御が難しく過剰と欠乏が生じやすい。震宮の一白には情報伝達の意味があるため、一白の不安定化はシグナル伝達や脳神経の働きに影響を及ぼす。一白の定位である坎宮は胎児および幼少期を意味する。総じて一白の過剰は坎宮および震宮の働きを不安定化させるため、妊娠中の胎児に何らかの影響を及ぼすことは気学からも指摘できる。
〔骨フッ素症〕
骨フッ素症は高濃度のフッ化物を長期に摂取した場合に起こると言われる。一白水星は骨の形成に関わり環境条件によって固まる性質があるため、過剰な一白は硬化症を及ぼす可能性がある。
〔フッ化物の吸収〕
通常の食べ物の場合フッ化物の吸収率は低く、特にカルシウム、アルミニウム、マグネシウムを多く含む食べ物では吸収率が最も低くなると言われる。この現象はフッ素が一白水星の元素であることによって起こり得る。カルシウムとアルミニウムは同じ一白の気質を持つため、震宮での働きにおいてフッ素と拮抗する可能性がある。またマグネシウムは九紫火星の元素であるから一白と最も強い相剋の関係となり、吸収を抑制する方向に働く。
〔フッ素を含む食品〕
フッ素は自然界に存在する食べ物に広く含まれるが、中でも緑茶、魚介類、自然塩に多く含まれる。茶葉は新芽を採取するため、三碧木星の気質が強く、これによって一白水星暗剣殺による毒性が現れやすくなる。
浅沼気学岡山鑑定所監修

