クロム Chromium Cr
クロムは一白水星の気質を現わす。一白水星には三碧木星との結束力が強い元素と六白金星との結束力が強い元素、また双方の元素に結びつく元素の三つの型がある。クロムは三碧木星および六白金星双方に親近性があり、特に震宮における一白水星の気質が顕著に現れる。クロムと六白金星の気質を持つ鉄の合金は高い強度があり、耐腐食性、電気抵抗性を持つ。耐腐食性が最も強いのは五行の火(九紫火星)であり、電気を通さないのは五行の土(無反応)と火(絶縁性)である。六白金星は一白水星天道と結びつくと耐腐食性が増す。
〔耐腐食性〕
クロムと鉄の合金をステンレス鋼という。クロムは鉄の腐食を防ぐ働きがある。鉄を六白金星とすると六白が中宮にある時、離宮の一白は天道という活性化エネルギーを伴い、六白の能力を引き出すと同時に六白の弱点や欠点を補う。離宮の一白は六白の劣化を防ぐ保護被膜の役割を果たすものと考えられる。
〔インスリンの働きを促進〕
クロムは糖やコレステロールの代謝に関わり、インスリンの働きを促進する。糖及びコレステロールの代謝は震宮における一白水星の働きと見なし、三碧木星によって促進される。インスリンの働きは一白に該当し、一白の働きを促進するのは三碧である。
〔クロムの毒性〕
自然界に存在し通常の食事から摂取されるクロムは三価クロムである。クロムは海藻、肉類、魚介類などに含まれる。一方工業的に製造される六価クロムは毒性があり、暴露により皮膚や粘膜に炎症を引き起こし、さらには肺がん・鼻・副鼻腔のがんとの関連も報告されている。震宮の一白水星は解毒と同時に中毒症状を現わす。震宮における一白は三碧との関係が均衡にある時は代謝や解毒に貢献し、バランスを崩す時は代謝障害、炎症、中毒症状を生体に及ぼす。
〔クロム欠乏〕
クロムが欠乏すると嗜眠(眠り続ける)、昏迷(強い呼びかけで一瞬反応する)、動揺、集中力低下、記憶障害、体重減少、インスリン感受性の低下、窒素代謝異常、角膜障害が現れるとの指摘がある。また腎臓を中心として、糖尿病、膵臓、前立腺、膀胱、生殖機能の疾病を誘引するとも言われる。これらの症状は震宮における一白水星がもたらすマイナス症状と考えられる。
〔クロム過剰〕
通常の食事から得られるクロムで過剰症は起きにくいが、過剰摂取が長期的に続くと筋肉痙攣、低血糖、腎不全、肝機能障害、貧血、血小板減少症などの症状が現れる可能性がある。一白水星過剰による障害には二つの方向性がある。一つは一白中宮において現れる六白金星暗剣殺の障害である。六白金星暗剣殺は酸化ストレス状態を現わし、心臓、腎臓、血管、肺への障害と免疫低下を引き起こす。もう一つは震宮における一白水星暗剣殺の障害である。一白水星暗剣殺は過剰と欠乏双方の症状が現れる。一白水星暗剣殺は肝臓、腎臓、筋肉、皮膚、消化器、呼吸器、ホルモン分泌、神経伝達、運動機能、精神機能、代謝など生体機能の多方面に影響を及ぼす。
〔クロムを含む食品〕
クロムはあおさ、あおのり、ひじきなどの海藻や胡椒、山椒などの香辛料に多く含まれる。その他ではチョコレート、黒砂糖、かぼちゃの種にも含まれる。甘味のあるもの、種子類は一白水星の気質に属するものである。日常的に摂取するものとしては、しょうゆ、ソース、みそにも微量であるが含まれる。
浅沼気学岡山鑑定所監修

