ホウ素 Boron B
ホウ素は六白金星に親近性を持つ一白水星の元素と考える。単体のホウ素は黒灰色に帯びた耐火性のある非金属同体で、ダイヤモンドに次ぐ硬度がある。ホウ素の主な用途としては、断熱材、防火剤、音響材料、殺虫剤、防虫剤、溶接材、接着剤、目薬などがある。これらはいずれも一白水星の性質を利用した用途である。
硬度の大きい物質は六白金星の特徴であるが、同じ六白金星でも七赤金星に近い六白と一白水星に近い六白がある。硬度は兌宮から乾宮、乾宮から坎宮に近づくにつれて増していき、硬度が極限に至ると坎宮の気質に順じ軟化していく。一白は物質の圧縮した形であるが、流動する液体や蒸発する気体にも変化する。ホウ素も一白の気質の変化に準じ、様々な用途で利用される。
〔音響材料〕
ホウ素は音を伝えるスピードが速いことから音響材料としても利用される。音の振動は震宮および三碧木星が現わす。六白金星は振動を伝える震宮と相性が良い。また一白水星も振動をよく伝える。
〔殺虫剤〕
ホウ酸やホウ酸塩は動物や昆虫に対する障害作用があり、殺虫剤として用いられる。動物、昆虫は三碧木星の象意であり、震宮の一白水星は殺菌作用、殺虫作用を現わす。
〔目薬〕
ホウ酸の水溶液は弱酸性を示し、消毒薬として目薬に用いられる。酸性は三碧木星と見なし、一白水星はこれを制御し弱めるから弱酸性になる。
〔耐熱硬化と潤滑性〕
ホウ素を混ぜたガラスは耐熱硬化ガラスとして用いられる。ホウ砂は滑りやすくする効果もある。ガラスの持つ透明性と硬さは一白水星と六白金星の気質であり、潤滑作用は一白水星の気質である。
〔細胞壁〕
ホウ素は細胞壁の構造を安定化する働きがある。壁の働きは八白土星が担う。八白が中宮にある時、六白金星の硬度と一白水星の結合力が協働し、八白の壁の構造を安定化させる。
〔受粉効果〕
ホウ素は植物の受粉に関わる。受粉は一白水星の働きである。
〔植物への影響〕
土中に過剰なホウ素があると植物が過剰にホウ素を吸収し、その毒性によって枯死することがある。震宮の一白水星は三碧木星の成長を制御する。震宮の一白は代謝に影響し、過剰になると毒性を発揮することがある。
〔燃焼抑制〕
ホウ素化合物を木材に浸透させると燃焼を抑制する効果がある。燃焼は火気であり、水剋火の理から燃焼を抑制するのは一白水星となる。
〔ホウ素を含む食品〕
ホウ素は昆布やわかめなどの海草類、茶、果実などに比較的多く含まれる。
浅沼気学岡山鑑定所監修

